2023年も雑に振り返ります
振り返りの記事しか投稿しないブログになってしまった。VRC関連以外で別にブログ持ってるので、VRCでの活動が低調になるとこちらには書くことがあまりなくなってくるんですよね。それじゃあブログを統合するかというと、それはあまり考えていなくて、参加するコミュニティ毎に別々の経歴と性格を持っているくらいの感じで生きていくのが私には生きやすいです。
さて、振り返りをやっていきましょう。時間もないのでサクッと。
- 1月:5年間を振り返っていた
- 2月:90年代にタイムスリップしていた
- 3月:ぽこピーランドで遊ぶ
- 4月:花見と称してVRの桜を見ながら酒を飲む
- 5月:オンライン日本酒試飲会2023夏を開催
- 6月:プラチナさんに新衣装を着せる
- 7月:SilentClub5周年おめでとうございます!
- 8月:ふしみさんから肖像画をいただく
- 9月:RESONARK 4をやってた
- 10月:プラチナ仲間が増える
- 11月:がーねっとにゃんこ強化期間
- 12月:VRC1989年以前爆誕会 定例飲み会が第100回を達成
1月:5年間を振り返っていた
World「VRChatここから始めました -Kokokara JP-」が公開され、VRChat史を眺めながら回想にふけっていました。
2月:90年代にタイムスリップしていた
World「Onnon_Nostalgia1999」が公開され、懐かしいと思いつつ「この高校生金持ってるな……」と思いました。90年代にタイムスリップと言えば今季アニメ『16bitセンセーション ANOTHER LAYER Layer』ですね。これも懐かしいなーと思いながら途中まで見て、終盤はなんかすごい展開になったなーと見てました。
3月:ぽこピーランドで遊ぶ
ぽこピーランドで遊んだり酒を飲んだりしていました。
4月:花見と称してVRの桜を見ながら酒を飲む
桜のワールドの写真が多いこと以外はいつもの飲酒VRCでした。
5月:オンライン日本酒試飲会2023夏を開催
テーマは「ロックにして美味しい日本酒」。私からは「飛良泉 飛囀 鵆」を紹介しました。
6月:プラチナさんに新衣装を着せる
じめじめした季節なので普段より涼しい感じがいいかなと思いシンプルオフショルワンピをプラチナさんに着せてみました。
7月:SilentClub5周年おめでとうございます!
行く頻度は変わりましたが5年間週末深夜に通い、ここから始まったフレンドも多くいます。疲れて誰とも会話したくない時でも強制ミュートゆえ安心できる場所でした。これからも時々顔を出していきたいと思います。
8月:ふしみさんから肖像画をいただく
いまTwitterとVRCで使っているアイコンのおにころプラチナさんの絵をふしみさんからいただきました。その後誕生日にもプラチナさんイラスト、翌月には歴代アバターのアクリルスタンドをサプライズでいただいたのでとても嬉しかったです。やっぱり自分のアバターの絵や立体物を作ってもらえるのはひとつの夢ですからね。
9月:RESONARK 4をやってた
World「RESONARK 4 ELVES Pt․1 - RhythmGame - v4․0․4」で音ゲーをやってました。久しぶりにVRCで汗かくほど身体を動かしました。
10月:プラチナ仲間が増える
普段VRCやっているとプラチナさんを使っているのはもう自分しか居ないのではないかと思ってしまいますが、プラチナ集会で同志たちと出会えました。喋っても余計なことしか言わない気がするので半分無言勢くらいの感じでプラチナさんたちを眺めています。毎月開催してくれるあるけよさんに感謝!
11月:がーねっとにゃんこ強化期間
1年くらい着続けているがーねっとにゃんこの展示がメタフェスに出ていたので記念撮影しました。
12月:VRC1989年以前爆誕会 定例飲み会が第100回を達成
少なくとも100回までは続けようと思っていたVRC1989年以前爆誕会 定例飲み会がついに100回目に。5人以上の規模で集まったり、初めての人と会ったりすることが不得手な自分がよくここまでやってきたと思います。200回まで続くかどうかはわからないですが、変わらないで同じ場所に立ち続けること*1は弱みであると同時に強みでもあると思うので、無理のない範囲で続けていきたいと思います。
最後にAmazonアソシエイトのリンクを置いておきます。これを踏んでから適当に色々買い物すると私にお年玉が入る仕組みです。年越し生クリームチョコをいま食べています。
それと『響け!ユーフォニアム3』をよろしくお願いいたします。
*1:何もしないという意味ではなく、変わっていく世界の中で変わらないためには常に走り続ける必要があります。
2022年も雑に振り返ります
いつもの年末ぎりぎりになって雑に書き散らすやつです。
- 1月:アイドルを見た
- 2月:えぬさん、かくしむさんと飲む
- 3月:まだポピ横をぶらつく余裕があった頃
- 4月:花見会場を作り、シティポップを聴く
- 5月:夏を再び壊す
- 6月:プラチナさん導入
- 7月:DiscordでチームTeyan-Dayグループを作る
- 8月:Vket会場で飲んでた
- 9月:日本酒試飲会に参加
- 10月:Indexコントローラーを使い始める
- 11月:仕事が絶望的に忙しくなってくる
- 12月:なんとか年内の仕事から逃げ切る
1月:アイドルを見た
無月さんたちのアイドルライブを見ました。なおこの時使ってた制服メープルさんは離れたところから見ると服が消えてしまうという恐ろしいことになっていたことが後に判明する。今は対処済。対処方法を教えてくれたえすてんさんに感謝!
2月:えぬさん、かくしむさんと飲む
まずは激務仲間かつ日本酒好きということで気になってたえぬさんを誘ってサシ飲み。4時くらいまで飲んで「普段は0時くらいには寝ていると聞いていたのに悪いことしたな……」と思ったんですが結局その後も飲む度にかなり遅い時間まで飲むことになります。
さらに2021年末に東京五輪の「おもてなし」を「てやんでい」と言い換えてゴリ押しするネタ一本で爆笑してくれたかくしむさんも交えて3人で飲み。ここからだんだん定期的に3人で飲むようになっていきます。
3月:まだポピ横をぶらつく余裕があった頃
4月:花見会場を作り、シティポップを聴く
VRC1989年以前爆誕会の会場をそろそろ新しくしたいなーと思い、練習として花見会場を作り、invite+でインスタンスを立てて一緒に飲みたい人はReqInviteどうぞーという運用をしていました。来年2月以降仕事が少しは落ち着いてきたらワールド作りも上記形式の飲み会も再開したいですね。できるのかかなり不安があるけど。
BGMはだいたいシティポップでした。私の世代だと、子供の頃に親が聴いていた音楽として導き出される懐かしさもあると思うけど、Youtubeのコメントとか見てるともっと普遍的な懐かしさみたいなのがありそうだと感じる。
5月:夏を再び壊す
夏を壊して思ったことは以下を参照。VRC以外では新しいことにチャレンジできているけど、VRCではこの記事に書いたチャレンジが進んでないのが残念。
6月:プラチナさん導入
初めて見た瞬間、自分がVRの世界で過ごす理想形に近い姿だと思ったので、即購入即導入しました。最初から理想的な姿だったので改変の必要はほとんどなく、行った改変は、目を少しいじったのと、自分が以前から付けているアクセサリを継承させて私だということをわかりやすくした程度。この頃から私が使うアバターはメープルさんかプラチナさんの二択状態になります。
7月:DiscordでチームTeyan-Dayグループを作る
既にえぬさん・かくしむさんとは時々飲む間柄だったけど、DiscordでチームTeyan-Dayグループチャットを作ったことでその流れが定着化したと思います。VR飲み以外でもグループチャットで日常のくだらないやり取りや真剣な相談事など色々話せたと思います。3人で飲んでる時のReqInviteについて、最近は間が悪いことが多くて良い回答をできることが少ないのですが、完全クローズでやるつもりもないので、私の元気が残ってる時はその時の場の空気とか色に適合しそうな感じなら承認します。1月いっぱいくらいはたぶんあまり元気残ってないですw
8月:Vket会場で飲んでた
これといったイベントはないですが、Vket会場で飲みながら大阪出張してた頃の思い出を語るなどしていました。あと『リコリス・リコイル』の話をよくしていた。
9月:日本酒試飲会に参加
もともと忙しかった仕事がさらに忙しくなっており、日本酒の選者としては参加できませんでしたが、運営の手伝いと日本酒を味わうことはできました。美味しいお酒を紹介してくれた皆さんに感謝!
10月:Indexコントローラーを使い始める
Valve Index自体は2019年末あたりから使ってるんですが、VRC民には珍しい、新しいものへの適応をできるだけ避けようとする人間なので、HTC VIVEのコントローラーが使えるうちにはそちらを使おうということでVIVEコンを使い続けていました。しかしいよいよVIVEコンが反応しないことが増えてきてイベントの主催時にそれが起きると困るので、完全にVIVEコンが壊れる前にIndexコンに移行しました。
11月:仕事が絶望的に忙しくなってくる
仕事が絶望的に忙しくなってきて、今が何曜日か全然わからないような感じで昼夜働いていたので、11月12月はあまりVRCにログインしていないです。また、がん検診で陽性の結果が出て検査と予防的な手術を行ったので(結果としては現時点ではがんのものはなくて、将来がんになりそうなものを取っただけ)それも合わせて精神的な余裕がなく、VRCにログインした時も限られた人にしか会っていないです。この2正面作戦を強いられていた時に支えてくれた人たちには本当に感謝しています。
12月:なんとか年内の仕事から逃げ切る
クリスマスイヴやクリスマスも仕事してましたが、なんとか残りの仕事は三が日明けにやればよい形にして、仕事納めしました。爆誕会の定例飲み会を月1回だけでもできたのは良かった。来年は2月以降は月2回開催に戻すことができればいいなあ……。
11月に今後の人生について色々考えさせられたのと、てやんズが人生を切り拓いていくのを見て刺激されたのとで、基底現実側でも色々と新しいことをやろうとしているので、仕事が落ち着いても当面の間はVRCでの活動は低空飛行かもしれないです。ただ今後もVRC人生やっていきたいので、来年もよろしくお願いします。
最後にAmazonアソシエイト活動しておくので、このリンクを踏んで何か適当なものを買うと私にお年玉が入ります。リンク用に選んだ商品は『アキバ冥途戦争』。今シーズン最も好きなアニメのひとつです。『ぼっち・ざ・ろっく!』も最高ですがそちらは私以外にもどんどん推してくれると思うので。
VRChatをやり始めて5回目の誕生日を迎えた(1週間以上前に)
半年に1回くらいは更新した方がいいかなということで、ちょうど少し前に誕生日だったし、VRChatをやり始めて5回目の誕生日を迎えて思ったことを書いておこうと思う。
前にも書いたようなことも多いかもしれないけど、私のブログで私が何度も同じことを書いても困る人は基本的にいないだろうから(もしかしたら未来の私が困ることはあるのかもしれないが。成長するための時間を反芻に使っちゃったって)、気にせず書いていく。
VRChatをきっかけに救われた、と言えるような気もするが、本当にそうだろうか。これまで生きてきた年数の3分の1くらいは消化試合みたいにして生きてきて、そのまま適当に死んでいこうと思っていたところだったのに、もっと生きていたいと思わせられるというのは、なかなかしんどいことではないか。「生きることは戦うこと」と真紅も言っている通り、もっと生きていたいなら戦わねばならない。戦うのはしんどい。無駄にしてきた月日を思うのもしんどい。だから救われたかどうかという判断は難しいが、私の人生が色々と変わったのはたしかだ。まあ、今はこう考えることにする。消化試合みたいにして生きてきた時間も含めて私には必要な熟成期間だったのだと。10年(仮)もののNakaYoshikawaですよ、こいつは普通は1年(仮)かかるところを10年(仮)かけなきゃいけない特別製なんだと。
この記事は誕生日のちょっとしたあとがきみたいなものだから簡潔な謝辞をもって終わりとする。
人付き合いは面倒なのでやめたいと思うこともあるが面倒だからこそ(あるいは単に付随しているだけか、よくわからないが)人生に生きる意義ができるのかもしれないと思う。フレンドの方々やポピー横丁で一度だけ会って飲んだ人々、最近毎週のように飲む仲間であり人生の岐路における選択に気づきを与えてくれるてやんズたち、そしてもう私の日常の欠かせない存在となったKOUさん、ありがとう。これからもよろしく。
しょうもない記事なのでサイレント更新(Twitterには上げない)しておきます。
最近よく飲んでる知多貼っておきます。ここからAmazonに飛んで何かしらお買い物をするとAmazon アソシエイト・プログラムのパワーにより私にお小遣いが入ります。
『メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界』感想
思ったより地に足が付いていてまっとうな内容だった。日本バーチャルリアリティ学会の会長が推薦するのも頷ける。まっとう、というのは、本書の言うところのメタバース原住民*1であり、上級VR技術者*2に認定されており、そしてどちらかといえば世間の奇異の目に晒されるよりは穏やかなソーシャルVRでの生活を守っていきたいと思っている、そんな私の視点から見てということだ。
FacebookのMetaへの社名変更で世間に知れ渡ったメタバースという言葉。メタバースの定義については諸説あるが本書では『バーチャルリアリティ学』(前述のVR技術者認定の教科書でもある)の四要件を拡張した七要件(①空間性②自己同一性③大規模同時接続性④創造性⑤経済性⑥アクセス性⑦没入性)を満たすオンラインの仮想空間をメタバースと定義している。本書はメタバースについて、現在(2022年)「必要最小限のメタバース」として既に存在しているソーシャルVRに住む「メタバース原住民」に対して行なわれたソーシャルVR国勢調査*3を足がかりにして、その現在と未来像を語る。
メタバースの現在について語るにあたってソーシャルVR国勢調査を参照していることは本書の内容に一定の説得力を与えていると思う。このような調査の結果がなければ「個人の感想」で終わってしまい、VRでの強烈な体験をVR未経験者に語ることの難しさも相まってかなり胡散臭いものになっていたかもしれないと想像する。同様の調査が今後も毎年実施されると良いと思った。また、これは私がたまたま平均的なVRChatユーザーだからだと思うが、調査結果や著者がソーシャルVRで体験してきた物事については私の肌感覚に違わない内容だった。
懸念していたのは「お砂糖」「ファントムセンス」といったソーシャルVR界隈独特の言葉の取り扱いだが、著者なりに注意してそれらの言葉を取り扱っていることが伝わってくる書き方だった。例えば「ファントムセンス」についてはソーシャルVRユーザーの感じたそのままを表現するだけだとかなり怪しい文章ができあがってしまうと思うが、そこにクロスモーダル現象と共感覚という原理の説明を付けることで、未体験の人間にも伝わるものになっていると思う。
メタバースの未来について語っている部分は著者の人間観とか世界観に依拠するところが多く、必ずしも同意する内容ばかりではなかったが、ソーシャルVRでの実体験に基づいてこういうことを言いたくなるのはとてもわかる気がする。強めの言葉を少し弱くすれば私の思うことともそれほど違わないとは思う。
また、「魂」とか「本当の自分」という言葉を私はできるだけ使用することを避けるので、ねむさんのツイートや出演番組を見ていてモヤっとすることがこれまであったのだけど、本書を「おわりに」まで読んでようやく腑に落ちた。使う言葉は違うけど、ソーシャルVRに定住するまでの自分の心の動きを思い出せば似たようなことを思っていたと思う。
誰かからメタバースについて(「百見は一体験にしかず」ということは承知の上で)何か一冊本を紹介してよと言われたら私は「ちょっと癖はあるけど」と言いながら本書を紹介するだろう。
PROJECT˸ SUMMER FLARE感想(ネタバレ有)
はじめに
2021年10月2日・3日の2日間をかけて、VRChat(以降 VRC)のワールドでありVRインスタレーションプロトコルである「PROJECT˸ SUMMER FLARE」(以降 PSF)を一巡し、その後も2回ほど一巡する機会がありました。
1002 2230- PROJECT: SUMMER FLARE 1日目 最初は周囲の人の所要時間を聞いて1日で済むと思っていたんですが、写真のようにいちいち色んなものに反応して(団地の自宅まで写真を撮る家族のふり、墓所を冒涜するふりなど)たり、私の空間認識能力がポンコツすぎたりで土日に分けて進めました #PROJECT_SF pic.twitter.com/YdxbRY4z91
— Naka.Yoshikawa (@Nakayoshikawa_v) 2021年10月9日
1003 2330- PROJECT: SUMMER FLARE 2日目 いわゆる「夏を壊しました」というやつです。こちらは(いまは)あまり載せられるものないですね。 #PROJECT_SF pic.twitter.com/rtXgRamEPl
— Naka.Yoshikawa (@Nakayoshikawa_v) 2021年10月9日
0103 0345- PSFのPublicインスタンスが米国サーバで立ってたので海外の人はどうやってプレイしてるんだろうと思ってちょっと様子を見るつもりで入ったのが声をかけられてそのまま最後まで同行することにw 突然の2周目。 pic.twitter.com/PbcXHvknwl
— Naka.Yoshikawa (@Nakayoshikawa_v) 2022年1月2日
0504 0220- PROJECT˸ SUMMER FLAREにて 『サマーフレア作戦概略』を再読して理解が深まったと思うので三度目の夏壊し。最後はたまたまReqInviteもらって最初の夏壊しの時と同じ二人に。 pic.twitter.com/L1MsdGKTEG
— Naka.Yoshikawa (@Nakayoshikawa_v) 2022年5月4日
設定と解説が書かれた80ページ超の文書『サマーフレア作戦概略』も2021年末と昨夜(2022年5月3日)の2度通読して、何か感想らしきものを書けそうな気がするので今回初めてまとまった形での感想を書いてみたいと思います。深みのあるものは書けませんけど、こういうのは自分が後で見返すためでもあるので書けることを書いていきます*1。ネタバレには配慮しませんので、未プレイの方はまずPSFを一度最後までやってみてからこの先を読むことをお勧めします。
ワールド「PROJECT˸ SUMMER FLARE」の感想
まずは「VRCのワールド作りでここまでできるんだ、すごい!」と思いました。ダイダン戦のインパクトは大きかったですね。もちろんそういう派手なところだけではなくて、小物の作りや静かな場所の音響に至るまで世界観というか価値観というかそういうものを感じられて好きでした。空気が好き、みたいな感じ。
ただ私の空間認識能力の欠如とかコントローラーが普段使いには良いけどアクションゲーム的な精度を求められるとガバガバ過ぎる状態とかが合わさって、余計なところでしんどさを感じてしまいました。2つあります。1つ目はダイダン戦、核攻撃からの脱出中、いずれも同じところをぐるぐる回ってしまって行くべきところに行くまでにとても時間がかかってしまった上にVR酔いが激しくなって1日目はそれで中断するしかなくなってしまったこと。2つ目は、ルーデンライト常温貯蔵槽のアスレチックパートで何度も水面に叩きつけられ腕の筋肉を酷使し、結局、自分自身の力では偽-デュランダルを取れなかったこと。フレンドと一緒に行ってなかったら詰んでましたが、そういう個人的経験ってそんなに悪くないかなと思ってるんで*2、「もう勘弁して」とは言いません。
ラウミタブレットでLuPI、FASとの会話を読み返すことができるのは良かったです。映画を見てるのとは違って、何かをしている時に急にLuPIやFASとの会話が始まることが多いので見逃してしまったり見ていてもすぐに言葉が意味として届かなかったりするんですが、後からゆっくり見返せるとわかると変に力まずに済むので。
全体的に「VRインスタレーションプロトコル」してて良かったです。「インスタレーション」って言葉の意味知らなくて「インタラクティブの仲間かな」くらいに思ってたんですが今日初めて調べて納得でした。
「PROJECT˸ SUMMER FLARE」のストーリーについて
厳しい現実に向き合う時、幸福な夢を見ながら苦しまずに死ねたらそれでいいじゃないかと思うことがあります。実際はそんなこと簡単にできないから今日もこうやって生きているわけですが、もしもその願いを願ったら叶ってしまう世界だったとしたら? 以下、言い切ってる部分もありますが私の勝手な解釈です。
21世紀よりもxR技術が遥かに発展した22世紀の世界において人類はサテライトリアリティ(以降 SR)の中に生きており、SRにおいて人類の願いは「(集団)狂気」という形で叶えられます。というか、多くの人が無意識にでも願うと叶ってしまいます。大災害に巻き込まれた子どもに生きていてほしいから絶対に折れない聖剣がそこに在ってほしいと望まれれば、それは在ることになります。核兵器のない平和な世界を多くの人が望めばそれは「失われた核」になります。人々にとって、実質的に*3。そして、地球規模の大災害であるブラックウィンター(以降 BW)で地球が寒冷化し、資源が不足し、全人類がサテライトデバイスに依存しなければ生きていけないほどの状況が長く続いた時、それに直面するよりは「最高の夏」の夢を見ながら死んでいけばいいと多くの人々が願った結果として「夏」という狂気が生まれました。
サマーフレア作戦とは安楽死用の夏という棺桶で眠りこけている人類の頬を引っ叩くような戦いなのだと思います。その戦いを戦うLuPIも狂気であり、夏から目覚めたいということもまた人類の切なる願いでした。絶対に折れない聖剣などなく、核兵器とそれを使った人間同士の戦争は存在し、寒くて衣食住に苦労する、そんな世界に相対する覚悟を持って。
どちらの選択肢が上か下かなどということはないけれど、人類はそちらを選んだ、そういう話だと理解しています。
『サマーフレア作戦概略』第9章 足枷を壊す を読んで
『サマーフレア作戦概略』、2021年末に最初読んだ時はいまいち腑に落ちない感じだったんですが、今回再読する余裕ができて、やっと私なりに腑に落ちてきたように思います。そもそもちゃんと読めてなさ過ぎました。私にとって初読なんてそんなもんで、2度3度と読み込むことでやっとまともに理解が進むのが普通だと思ってるのでよいのですが。
特にヨツミさんの思想とか人生観みたいなものが窺える「第9章 足枷を壊す」が好きで。私はたぶんどちらかといえば核兵器を使ってでも「夏」を守ろうとする人類の側*4だとは思っていて「前に進むこと」について恐らくヨツミさんとは異なる価値観の持ち主ではありますが、「衆愚」というものと向き合って対話を続けようとして「PROJECT˸ SUMMER FLARE」という作品を世に出したヨツミさんはすごいと思っています。そしてそれに敬意をもって応対するなら、冒頭に上げたようなツイートで済ますのではなく、結局陳腐な内容になるにしてもまとまった形で感想を書いておきたいと思いました。
でも、この作品をプレイしてくれた人がいつか自分が囚われている「最高の夏」を認識できた瞬間に、それを壊せるきっかけになる「呪い」としてこの作品が作用してほしいな、と願っています。
(『サマーフレア作戦概略』p.82)
本当に些細な話で恐縮ですが、実はPSF1回目やった時に既に「呪い」として私には効いていて、自分が主催しているイベントの会場ワールドの本格更新*5を2年間くらい怠っていて、ヒグラシの鳴く夕暮れでずっと続くその世界を「終わらない夏」と心の中で呼びつつ大きな不満も出ないしそのままでいいかなと放置してたんですが、そろそろこの小さな「最高の夏」から出ていこうかと思って久しぶりにUnityの新しい操作を覚えるなどしている今日この頃です。
「衆愚」についてもっと細かく語った方がいいかなと思いますが、そろそろお出かけの時間なので今日はこの辺で筆を置きます。
『VRおじさんの初恋』感想
はじめに(2022年版)
書きかけでこの記事を下書きとして保存したまま気づけば1年以上経っていました。
VRChat(以下、VRC)が生活の中の一つの大きな要素として存在している自分が『VRおじさんの初恋』の感想を書くならば、自分がVRCでどういうことを感じて生きてきたかも絡めて書くべきだろうと思っており、一方でそうすることは必要以上の自己開示のようにも思えて筆が進みませんでした。なんとなく、そろそろいいかなという感じがしたので、書き進めていくことにします。
はじめに(2021年版)
これを読んでいるVRCユーザの方々には周知の事実だと思いますが、先日*1、『VRおじさんの初恋』の第二部が完結し、単行本が発売されました。この作品がもっと多くの人に知られるようにするためにはTwitterにタイムリーな感想を書きまくるのが良いのでしょうが、日々VR生活をともにしているVRCユーザのフォロワーたちに直送するのはちょっと恥ずかしいので、ワンクッション置いてブログに書きます。
昨年*2Twitterで流れてきた第一部を読んだのが最初の出会いでした。あの頃は続きが読みたいと思いつつも、読めるようになるまでに越えるべきハードルを越えていくのは簡単ではないだろうとも思っていたので、第二部が始まり、無事終わりを迎えることができたこと、素敵な装丁の単行本が発売されるようになったことには驚きつつも本当に嬉しく感じました。
人生が二度あれば
私は以前、「感傷マゾvol.04『VRと感傷特集号』」*3に寄稿した文中で「VRChatでは元の容姿や社会的地位に現実世界よりはとらわれずに他者との関係性をやり直すことができる。おじさんでももう一度青春の機会を得ることができる。」と書きました。言い換えると、VRではおじさんも(基底現実*4よりは楽に)友情や恋愛を経験するかどうかの選択の機会も含めてやり直すことができる、ということです。現実よりは楽に、と補足しているのは、いずれのフィールドを選ぶにせよ他者との関係性であることは変わりがないので、それに伴うネガティブな要素がVRだからといって全部消えてしまうなんてことはないからです。少なくとも私の経験に基づけば。それでも、VRには救い(?)の可能性があるのだろうと思っています。自他共におじさんと認めるような年齢と肉体になり、現実ではもう人生をやり直せないと感じている人間*5にとっての救いです。
『VRおじさんの初恋』の主人公、ナオキは子供の頃にはいじめに遭って、大人になってからも「ゆーっくり歳をとるくらいしかできることがなくって、いつか働けなくなったら『詰み』…」(p.57)というロスジェネ世代のおじさんです。彼は現実の人生において初恋をする機会を持ちませんでしたが、VRの人生において初恋をする機会を持ちました。だからといって現実の肉体的・経済的な詰みの状況はほとんど変わらないだろうけど、きっと人生を生きる価値のあるものにできたのだと思います。それは結果論であって、現実の人生で恋をしたことがない人がVRの人生で恋をすれば救われるわけでは必ずしもないでしょう。現実でもVRでも恋を必要としない人生はあると思いますし、恋の末に心に深刻な傷を負い再起不能になることもあると思います。初恋を別の「初○○」に変えても同じようなことは言えるでしょう。それでも「人生が二度あれば」と思った時にVRの人生という可能性が開かれていることはひとつの救いだと思っています。
二度目の人生的な場としてはVR以外にも現実にある趣味のサークルや地域社会の活動が有効な場合もあると思います。何が違うのでしょうか? VRが優れていることの一つとして世界そのものが現実とは別のもの、異世界であり、そこに新しい身体を持って生まれ変わることで、現実の世界と肉体の制約に縛られない思考をしやすくなるという点があると私は考えています。誰かがTwitterで言ってましたが、ある意味で異世界転生なのでしょう。
私たちの心は体に決められる
望む望まないに関わらず
性別 年齢 健康状態…
そういうもので心の輪郭も作られていく
でもVRの世界で私達は現実と違う体で出会って
その体でしかできない約束をした
体が変われば
心が触れ合う場所も変わる
あれは確かに同じ私たちだ
(『VRおじさんの初恋』p.169,170)
VRでの恋愛を経験した身として
なんで『VRおじさんの初恋』が自分に刺さるかといったら、上述してきたようなことや自分がロスジェネ世代の片隅にいる*6のもありますが、私がVRでは美少女の身体を持ち現実では男性の身体を持つ者同士かつ年齢差*7のある関係での恋愛を経験したことがあるのが大きいと考えています。私はVR恋愛が初恋ではなく現実に異性のパートナーがいたこともありますが、「もう残りは消化試合だ」と思っていた人生についてもう少し続きをやっていこうと思えたのはVR恋愛を始めとするVR生活を通じてでした。
なんとも陳腐な話だなあ(これは自分の上記経験について)と思う自分も私の中にはいますが、VR生活をして感じるあれこれについて私自身にとってはかけがえのないものならこのブログに残しておくのがいいだろうと思い書いておきます。
もっと生々しい具体的な話を書いた方が読者の関心を惹くだろうし説得力が増すかもしれないけど、自分のVRCのアカウントと紐づけられる場で書く気はちょっとしないのでこの辺で終わりにしておきます。
VRChatを4年間やってきての雑感
大宮さんの記事を読んで「あっ、自分も4年間VRChat続けてる!」と気づいたので、思うことをつらつらと書いていきます。だらだらと書き続けると色んな意味で難しいこと*1を書きたくなってお蔵入りになってしまうため1時間1本勝負くらいで。
もしかしたら過去記事と被る内容もあるかもしれませんがご了承ください。
私がVRChat(以下、VRC)を始めたのは2018年3月10日です。
そんなに長く続かないかもしれないと思ってたから、当時好きだった(今も好きです)『響け!ユーフォニアム』の中川夏紀と吉川優子のカップリング名なかよし川をそのままIDにするという雑な命名でした。
それから4年経ってどうなったか……。一言で言えば「VRCが日常の一部になった」と思っています。2018年に始めた頃は特別なもの、それ自体に何か特別な価値を感じていたものが、日常を過ごす際に私が選ぶことのできる選択肢の一つとして落ち着いたのかなと。技術的なことを追いかけることは今ではもう完全に他の人たちに任せています*2。ただ日常を過ごすことができればそれでいいです。そのことは、新しいものを追いかけることを良しとする種類の人々から見ればもしかしたらつまらないことと捉えられるかもしれませんが、私は物事は「飽きてからが本番」のように考えているところがあって、飽きても続けられる物事を多く持っていることが私の人生を豊かにしてくれると考えています。その立場からすると今のVRCに対する私の感じ方は好ましい傾向だと思います。
これからもこの世界で歴史を紡いでいくことができたらいいですね。
私は才能とか能力とかだけで誰かが私にとってのかけがえのないものになるのではなく、時間的・場所的な座標とその来歴によって誰かが私にとってのかけがえのない存在になるのだと思っています。歴史を紡いでいくのは大事なんです。
もうちょっと複雑なことを書こうと思ったのですが、色々あって一旦この辺で終わりにします。5年目も良いVRCライフを送れますように。
とりあえず『リズと青い鳥』貼っておきます。