グリーンおじさん雑記帳

VRChatでの日々やVRまわりのことに関するメモなど。

VRC1989年以前爆誕会を始めて1年(やってみた感想編)

はじめに

前回同様、私に興味のある奇特な人くらいしか得をしなさそうな読み物です。これを読まなくても私の主催しているVRC1989年以前爆誕会(以下、爆誕会)に参加するにあたり全然困ることはないです。

前回の記事「なぜなに編」とわざわざ分けて書き始めてみたものの、この「やってみた感想編」はあまり書くことがなさそうだと思っています。私なりに得たものは多岐にわたるのですが、私にとって誰かに読んでもらおうと思うようなことって、実務的なことではなく、実務の背景にある思想であるためです*1。たぶん。

あと、前回書き忘れたことがあって、爆誕会は30代のためだけの会でもないということです。1989年以前なんだから1979年生まれだって1945年生まれだって大歓迎です。実際40代以上の方は何人もいらっしゃいます。既に1989年以前生まれというある種の野暮なことを問うているものの、必要以上にその野暮はしなくてよいと考えているので、私から年齢を聞くことはしないのですが話の流れでその方たちの年齢を知ることになりました。

1.思ったより大きな飲み会になった

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第26回定例飲み会の集合写真。隠れてしまった人も含めて32名。

最初に持っていた思いとしては、気のおけない仲間数名で定期的に飲む場ができればそれで良く、告知を出す以上は色んな人がくるかもしれないが定着する人はあまり多くないかもしれないと思っていました。それが今*2では毎回ピーク時のインスタンスの同時滞在人数が30名以上となりました。ありがたいことにリピーターの方が多いです*3。第2回飲み会の時は最初の10分くらい私がiwaSyncPlayerでR-TYPEの攻略動画を眺めながら一人で飲んでたのが嘘のようですね。そういえばいつの間にか「今回は誰も来ないかもしれない」と思うことがなくなりました。上述した最初の思いが基底にはあるので、いたずらに人数拡大を目指そうという路線で爆誕会を運営しているわけではないですが、初参加の方が「行ってみよう」、リピーターの方が「また行こう」と思ってくれたであろうことは嬉しく思います。

ただ、思ったより大きな飲み会になった結果として、少人数飲みの良さが失われていきました。そこで少人数のグループに分かれて会話をできるように会場を広くしたり隠れ家的な場所を幾つか作ってみたりして、自分がそこに滞在することで大人数に疲れた人が避難できるようにしました*4。そういう工夫はしていましたが、初期メンバとくに発起人3名の残り2名の大宮さん・くにやさんとはゆっくりお話しする時間を設けるために始めた会なのに、2次会以降じゃないとそれがやりづらくなってしまい申し訳なく思うと同時に、現在に至るまで付いてきてくれていてありがたく思います。

2.iwaSyncPlayer(動画再生機能)の功罪

爆誕会は動画鑑賞会ではないですが、iwaSyncPlayerの存在感が非常に大きな会ではあると考えています。爆誕会定例飲み会では鏡の前ではなくiwaSyncPlayerの前に人が集まります。

そもそもなぜiwaSyncPlayerをワールドに置いているかというと、私が話下手なので話のネタになりしかもその前でしばらく黙っていても不自然にはならない動画再生機能を重宝していたからです。20~30年前のゲームやアニソンの動画を流していると自然に懐かしトークが始まって楽しいし楽でした。居酒屋とかで懐かしい曲が流れてくるとその曲が好きだとかそれが主題歌になっていた作品の話とかその曲の同時代の社会や個人の出来事であるとか会話が展開していくことがあると思うのですが、そんな感じです。最初の頃の回では事実上、私にチャンネル権がありましたが、途中の回からは参加者に好きな動画を流してもらい私はそれを見ている形に変わりました。

動画の前に人が集まってそこでお喋りをする、それはそれで良いことだと思っていますが、そのことによってはカバーできないこともきっとあると思います。「なぜなに編」の記事内で「未来(終末)への不安を吐露したり過去の楽しかった思い出に浸ったりしたいという気持ち」にも寄り添っていきたいということを書きました。そのうち「過去の楽しかった思い出に浸る」部分は懐かしい動画を鑑賞しながらのお喋りでかなりの程度満たせるように思いますが、みんながずっと動画に釘付けという状態になってしまうと、「未来(終末)への不安を吐露する」部分はかなりやりづらいのではないかなと考えています。盛り上がっている中心部はありつつも、その周辺で少人数の落ち着いたグループも自然と共存できる場を作っていくということにはこれからも挑戦していきたいと考えています*5

3.孤独を愛するが孤立をしたいわけでもない人間への「創設者の勧め」

「自分はこう思う」で済ませておけばいいのに「勧め」なんて書いちゃって大丈夫かと思いもしますが、こんな文章を読みに来る人の中には私の同類も居るかもしれないと思ってこのまま書き続けます。

私は昔から、既に存在している組織・場の中でうまくやっていくということが苦手でした。仕事であれば明確な目的があって*6その達成のためになんとかやっていくこともできましたが、大学の既存のサークルとかSNSの既存のコミュニティでは仕事ほどの割り切りを自分に課すのもばかばかしいので好きなように孤独であった結果としてすっかり孤立してしまい、そこに居る意味を見出せなくなり脱退するということがよくありました。孤独だけど孤立していないというのは、自己の自由を他者に侵されないけども、他者との縁を感じることもできる、そんなふんわりとした話でここは進めさせてください*7

自分にとってちょうど良い温度感で孤独で居させてくれて同時に他者との縁を維持できる、そんな都合の良いポジションが私の人生においては「場の創設者」でした。大学の時は幾つものサークルを作り、インターネット歴20年くらいの中でも色々コミュニティを作ってきました。VRChat(以下、VRC)でもそうなりました。爆誕会は私にとって孤独と心地の良い喧騒の両立を与えてくれる場所になりました。

私と似たような人で、既存のコミュニティに違和感があるという方は、一度自分でコミュニティを立ち上げてみるのも良いかもしれません。

4.VRCを続ける最低限のモチベーションの維持をできた

2年近くVRCをやっていると、何度か飽きることはありました。私は「飽きてからが本番」という持論*8があるので一旦飽きること自体は良いのですが、その「本番」をしばらくやった結果として辞める*9というのもあり得る話ではあって、辞める結果にならなかったのは爆誕会定例飲み会を月2回開催していて繋がりを切らさなかったこと、また、自分で会場ワールドを作っているので自分の創造した世界に人が来ているのを見る楽しみを隔週で味わえたからだと思います。飲み会に最適な高品質なワールドが他に沢山ある中で拙い自作ワールドを致命的なミスをそっと指摘するだけで留めて文句を言わずに参加し続けてくださっている皆さんには感謝しています。

おわりに

爆誕会を始めて良かったと思っています。やってみた感想としては「みんなありがとう、これからもよろしく」で済むところを少し長めに書いてみました。

 

 

*1:万一、実務について私に聞きたいという人がいれば言ってもらえればお話します。

*2:2020/03/01現在

*3:ただし、これには面子の固定化という懸念もあります。それはそれで良しとするという判断も選択肢に含めつつ検討していきます。

*4:私自身が大人数の中に長時間居ると疲れるタイプなので第一には私のためです。

*5:無理に同じ2時間の中に併存させずに別途時間を設けるというのも手だとは思っています。試行錯誤していきます。

*6:私が具体的な仕事内容を知っている仕事の範囲内では、です。

*7:今夜中にこの記事を公開しちゃいたいという思いがあるので……。

*8:飽きたから辞めるというのは短絡的という話。

*9:もう二度とやらない、と決めるというよりは、当面の間、読書やVRC以外のスキル向上にリソースを割くのでインしない、という形で。